WordPressのチューニングで300倍も高速化しました(その3:WP Super Cacheで360倍)

WP Super Cacheによるチューニング

WordPressのチューニングのお話、第三回目です。格安だけどパワーの足りないVPSサービスでも、高速なWeb環境を手に入れるためのチューニング次の一手です。

前回の記事では、PHP-PECL-APCを組み込んで、若干ですが高速化できることが分かりました。でも、体感的には物足りません。PHP-PECL-APCチューニングした後のベンチマーク結果は、以下の前回記事を予めご覧ください。
WordPressのチューニングで300倍も高速化しました(その2:PHP-PECL-APCで1.5倍)

これまでのチューニング

  1.  チューニング前の処理性能︰0.31リクエスト/sec
  2.  PHP-PECL-APCチューニング後の処理性能︰0.43リクエスト/sec(前回比: 1.5倍)

 

第三回目のチューニング

今回は、WordPressのプラグインであるWP Super Cache でチューニングします。WP Super Cacheは、WordPressへプラグインとしての組み込みと、管理画面での設定が必要です。WP Super Cacheとは、どのような働きをして高速化するものなのでしょうか。前回と同様に、デメリットや注意点を把握した上で導入をしましょう。

WP Super Cacheとは

WP Super Cache とは、WordPressで動的に生成するページを「静的ページ」としてキャッシングし、高速化するためのプラグインです。

WordPressは、PHPプログラムが、MySQL(データベース)に格納された記事のデータを取り出し「記事のページ」として生成する、というような動きをします。この、MySQLからデータを取得してページとして作るだけでも、プログラムは多くの処理ステップを必要とします。つまり、「やる仕事が多い」、ということです。この多い仕事を減らしてあげるのが WP Super Cache の役割となります。

では、どの部分で「やる仕事を減らす」のか?

その答えが「キャッシング」にあります。記事のページは、一度、誰かがアクセスしたら静的なHTMLページとしてサーバの中に保存しておき、次に同じページにアクセスされた場合は、静的なHTMLを使えばよい、のです。

上記アンダーライン部分で簡単に書いた処理を、ページにアクセスされる度に毎回やらなくてもよいように、一度、アクセスされたページは静的なファイル(=キャッシュ)としてキャッシングされます。記事の内容が更新されていないのならば、毎回、MySQLデータベースから記事情報を取り出さなくとも、キャッシュされたHTMLを見れば十分ですよね。

WP Super Cache キャッシングの有効化

※プラグインの導入手順は割愛します。


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WP Super Cache設定ページを開き、「キャッシングの利用」を選択して「ステータスを更新」で設定を反映します。デフォルト設定だけでも相当早くなりました。

WP Super Cache キャッシング有効化

WP Super Cache キャッシング有効化

 PHP-PECL-APC の導入で処理性能が 0.41リクエスト/sec だったのが、WP Super Cache のデフォルト設定で 127.59リクエスト/sec です。ApacheBenchで確認するごとに、当然、性能数値の上下のブレはあるのですが、そのブレ幅は 90 – 230 とそれなりに大きく、だいたい多いのが以下の結果くらいの数値でした。

This is ApacheBench, Version 2.3 <$Revision: 655654 $>
Copyright 1996 Adam Twiss, Zeus Technology Ltd, http://www.zeustech.net/
Licensed to The Apache Software Foundation, http://www.apache.org/

Benchmarking www.jinaka.com (be patient).....done

Server Software:        Apache
Server Hostname:        www.jinaka.com
Server Port:            80

Document Path:          /
Document Length:        42300 bytes

Concurrency Level:      10
Time taken for tests:   0.078 seconds
Complete requests:      10
Failed requests:        0
Write errors:           0
Total transferred:      425780 bytes
HTML transferred:       423000 bytes
Requests per second:    127.59 [#/sec] (mean) <- 360倍!
Time per request:       78.379 [ms] (mean)
Time per request:       7.838 [ms] (mean, across all concurrent requests)
Transfer rate:          5305.00 [Kbytes/sec] received

Connection Times (ms)
              min  mean[+/-sd] median   max
Connect:        1   14   6.3     18      18
Processing:    17   43  17.9     52      60
Waiting:        0   35  24.9     51      59
Total:         19   57  23.7     70      78

Percentage of the requests served within a certain time (ms)
  50%     70
  66%     70
  75%     70
  80%     78
  90%     78
  95%     78
  98%     78
  99%     78
 100%     78 (longest request)

 ApacheBenchのテスト条件見直し

チューニング前の処理性能が 0.31リクエスト/sec。WP Super Cache により 127.59リクエスト/sec にまで改善されました。ただ、良く考えると、ApacheBenchでテストしている「10アクセス」ははっきり言って少なすぎます。当初は、チューニング前の時点から「100アクセス」でやってみてどの程度の性能が出るかを確認したかったのですがロードアベレージが10を超える事態になり・・・。泣く泣く、「10アクセス」にしたのでした。

ここまで性能改善されているなら、100アクセスでも十分に処理できるはず。ということで、実際に abコマンドを投げてみました。

ab -c 100 -n 100 http://www.jinaka.com/
(略)
Requests per second:    86.34 [#/sec] (mean)
(略)

まあ、300倍には少々届かなかったものの、時折300倍を超えることもあり、月額500円未満のお手軽VPSサービスを使っている割には、なかなか良い結果ではないでしょうか。


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